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ご挨拶

5月25日に開催された第396回理事会におきまして、江川前会長の後任として、耐火物協会会長を拝命いたしました。
戦後の復興期より平成を通じ現在まで、諸先輩のご尽力のもと築かれてきた当協会の伝統 に改めて深い敬意を表するとともに、新たな時代の要請に応えるべく耐火物業界の未来に向けて会長として最善を尽くす所存です。
さて、世界情勢を見ますと、一昨年の新型コロナの蔓延に端を発し、以降、中国の電力不足や至近のウクライナにおける戦争など、政治・経済は混迷を深めています。耐火物業界を取り巻く経済環境も、これらの影響を受けた物流の停滞や円安による輸入原料の高騰等の複合的な要因から、依然として先行き不透明な状況が続いています。
この様なグローバルなレベルでの対処すべき課題と併せ、生産活動における労働無災害の達成や労働力人口減少への対応および次世代への技能伝承は、耐火物業界全体で継続的に取り組むべき本質的な課題です。加えて、将来を見据えたカーボンニュートラルへの取り組みが注目される中で、耐火物や築炉分野においても製品および生産・作業プロセスにおける地球環境負荷軽減への貢献が求められています。
耐火物業界は、協会設立以来70余年の歴史において、時代のニーズに対応して数多くの困難な課題を克服してきました。そして、鉄鋼業やセメント業をはじめとする製造業に欠かせない材料・エンジニアリング技術の提供者として社会的使命を果たし、存在感を発揮してきたものと認識しております。今後も、コンプライアンスに配慮しつつ情報共有を図り、個社の取り組みが耐火物業界全体のさらなる発展につながるよう願いつつ、協会の活動を進めてまいります。また、会員皆さまの共通課題である「環境・安全衛生対策」の強化についても、協会として引き続き注力したいと考えております。
今後とも会員の皆様方にとって有益となる活動を展開し、皆様方のご希望やご期待に沿うべく努力してまいりますので、当協会活動に対するご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
耐火物協会会長 藤原 弘之
Hiroyuki Fujiwara